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日本財団パラアスリート奨学金制度

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奨学金受給者の声をお届けします。

海外遠征費用なども賄える
貴重な奨学金制度。
おかげで、とことん競技に
向き合うことができた

辻 沙絵

種目 : 陸上
日本財団パラアスリート奨学生1期生

生まれつき上肢欠損。高校時代はハンドボールで全国ベスト8に。日体大に進学後、陸上競技・短距離に転向。2015年、初出場の世界選手権100mで6位入賞。その後、成績を伸ばし、リオ2016パラリンピックでは400m銅メダリストに。パラ陸上競技クラスはT47。日体大大学院を修了後、同大体育学部陸上競技研究室助教を経て、同大アスレチックデパートメント事務室の職員として働きながら競技を続け、パリ2024パラリンピックにも出場。400mで7位入賞を果たす。

Interview01 日本体育大学に
入学したきっかけは?
中学時代の目標は、ハンドボールを続けながら体育の教員になることでした。そのための一歩として、高校はハンドボールの強豪校を選びました。当時、部活動でお世話になった先生が日体大ハンドボール部のOBで、私のプレイスタイルや考え方をうまく引き出してくださいました。日体大の学生とも一緒に練習する機会があり、チーム全員でプレイするスタイルに惹かれたのが、日体大に進学を決めた一番の理由です。全身全霊で打ち込んだハンドボール、ところが2年生のときに転機が訪れました。監督に陸上競技への転向を勧められたのです。そのときは悩みに悩みましたが、最終的に自分の新たな可能性を信じて、パラアスリートの道を進むことを決意しました。陸上競技に限らず、体育教師といえば日体大と言われることもあり、さまざまな種目に授業で触れる機会がありました。なかには苦手な種目もありましたが、どの先生も、できるまで熱心にサポートしてくれたことが印象に残っています。
Interview02 奨学金制度はどのように
役立ちましたか?
大学4年の時に日本財団パラアスリート奨学金制度が決まり、翌年の4月から給付を受けられることになったため、大学院進学しながら陸上を続けることを決意しました。私の場合先天性の右前腕欠損であるため、競技用の義手が必要でした。競技用の義手は保険適用外なので、一式を購入するとなると約30万円近くかかりましたが、この奨学金制度を用いて、走るための義手を2つ、ウェイト用を1つ、錘など、パフォーマンス向上のため段階的にさまざまな義肢装具を試すことができました。 またパラリンピックに出場するためには世界ランキング上位である必要があるため、海外グランプリに出場したり、海外で合宿をしたり、さまざまな海外での経験を積むことができました。
Interview03 今後の目標は?
リオデジャネイロパラリンピック、東京パラリンピック、パリパラリンピックの3大会を通して、挑戦し続けることの大切さを実感しました。競技は上手く行くことばかりではなく、なかなか良い結果が出ない時もありましたが、そこで諦めるのではなく、次の課題を明確にし、課題解決に向けて取り組むことを繰り返し実践してきました。その中で、できないことができるようになる喜びや楽しさを味わうことができ、それが自身の自信につながりました。パラスポーツを始める前は、自分自身の障がいについてコンプレックスを感じ、パラスポーツに対しても良いイメージを持っていませんでした。しかし、パラリンピックに出場し、多くのパラアスリートや設置校である特別支援学校の生徒に触れ合うことで、障がいを受け止め、お互いを尊重し合うことが最も重要であることを学びました。この学びを活かし、今後、私と同じ障がいがある未来ある小さなお子さんやその保護者の方々のサポートを積極的に行っていきたいと考えています。
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