「日本財団パラアスリート奨学金」は、パラリンピックなどの世界レベルにおける活躍が期待できる障がいのある学生・生徒に対して、人間の心身が有する可能性を最大限に発揮するための機会を提供することにより、障がいの有無に関わらず、誰もがスポーツを通じて幸福で豊かな生活を営める共生社会を実現するためのリーダーを養成することを目的として設置されました。
日本体育大学は、世界基準の施設・設備環境のもと、幅広い競技種目に対応した経験豊富な教授・コーチ陣が指導を行っています。歴代のオリンピックでの日本のメダル獲得総数のうち、4分の1を日体大関係者が占めるなど競技面での実績はもちろんのこと、保健体育教員や保育職として、教育の現場を支える人材を数多く輩出してきました。また、系列に特別支援学校を設置しており、多様性を容認できる共生社会の実現に向けて積極的に取り組んでおり、パラアスリートにとって門戸の開けた教育機関と言えます。これらの実績が評価され、日本体育大学が本奨学金制度の対象校に選ばれました。
2017年度からスタートした本制度を活用し、平昌2018パラリンピック、東京2020パラリンピック、北京2022パラリンピックにおいて、陸上競技、バドミントン、水泳、車椅子バスケットボールなどの競技に17名が出場。金メダル1個を含む計8個のメダルを獲得するなど、着実に成果をあげています。パリ2024パラリンピックにおいても、10名の出場内定を獲得。さらなる活躍が期待されています。
奨学生は卒業後も、指導者として後進の育成に携わる者をはじめ、大手企業に就職し、競技を継続している者も多く、共生社会のリーダーを養成するという本制度の目的を体現しています。